卒論指導 2004/10/04
夏休み中に、関西の地方競馬の一つである、園田競馬場に行ってきた。関西(大阪・神戸付近)にある地方競馬は、この園田競馬場と、姫路競馬場のみである。アクセス方法としては、阪急電鉄を利用し、阪急電鉄園田駅で下車する。園田駅までは、大阪都心の阪急梅田駅から9分程度である。園田駅からはバスが運行されている。私もこのバスを利用したのだが、驚いたのはバス乗り場にひっきりなしにバスがやってくると言う事である。当初のイメージでは、バスは15分おき、または30分おきに来るのだろうと思っていたのだが、バス停には常時2台程度のバスがおり、園田駅と競馬場を何度も往復しているようだった。バスで、約10分で競馬場前に到着した。競馬場に着き、第一印象としては宇都宮競馬より少し広いなあと思った。第一レースが始まる前に行ったので、人は少なくまばらといった感じだったが、第一レースが近づくにつれ人がどんどん増えていった。その日は、お盆中で、さらに暑かったため、エアコンが効いていて涼しい場内は混雑していて、いすには座れないという状態であった。日差しが強い屋外スタンドは座れるという状況であった。馬券の種類は単勝、複勝、馬連、枠連、馬単の5種類。宇都宮競馬や中央競馬にある三連複と拡大馬券(ワイド馬券)がなかった。入場している人のほとんどは、中高年の男性であった。場内には、子供を預けられる所や、遊具が置いてあるところもあり、子供が遊んでいる様子も見られた。
園田競馬に行ってみて、やはりアクセスに便利だなという印象を受けた。宇都宮競馬はバスで30分くらいのところにあり、行きやすいとは決して言えない。園田競馬の強いところは、ある程度確立されたアクセスの良さであると思う。しかし、園田競馬がすべて良いというわけではない。私は車で行くわけではないので、今回は感じなかったのだが、駐車場代が1000円と少々高く感じる人がいるのも確かであるようだ。更に、姫路競馬の開催は危ぶまれており、開催がなくなるという可能性も残っているようだ。
新聞報道にもあったように、宇都宮競馬はついに廃止を検討するところまで来てしまった。隣の群馬県の高崎競馬は廃止が決定し、騎手や調教師らが未だに抗議活動を行っている。地方競馬の灯は消える一方である。運営方法に問題があるともいえるが、無関心、魅力の低下が廃止を進めているのは間違いないであろう。競馬はある意味一つの文化を持ってきたものである。始めたのは人間、終わらせるのも人間。おそらく、このままでいけば北関東から地方競馬が消えるのは間違いないであろう。ある地方競馬上跡には、40億円をかけて公園が建設されるという情報もある。40億円で作られる公園、廃止される競馬場。地方競馬の未来は、限りなく暗いものになってきていると感じた。今後は、高崎、宇都宮競馬の財政情報などを調べていこうと思っている。